御札(おふだ)

お正月には、御札(おふだ)をお受けしましょう。

私たちの家庭では昔から神棚を設けて神々をお祀りし、朝夕感謝の祈りをを捧げてきました。
そして、すべてのものが新たまるお正月には、新しくお受けしたお正月の御札を神棚にお祀りし、その年の平安と家庭の幸福を祈ります。
神様と生活を共にし、祈りと感謝の誠を捧げる事は、私たち日本人にとって昔から受け継いできた実に尊い信仰です。また道徳であり、文化でもあります。
お正月を目前に控え、大掃除に合わせて古い御札をお下げし、きれいになった神棚に新しい年魂の宿った御札をお祀りしましょう。
大神様の尊い御神徳をいただいて、希望に満ちた明るい年をお迎えください。

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お正月の御札について

お正月の御札には、主に下記の4点があります。

天照皇大神宮(別名・神宮大麻)
天照皇大神宮は日本の神様の中で、最も高貴な神様と言われています。また皇室の御祖先神にあたる天照大神様をお祀りされている、伊勢の神宮より頒布される御札です。文字通り、天から私たちを照らす太陽に象徴される神様で、日々私たちに御神徳をお示しになられております。

年神様の御札(別名・大歳御祖神・御歳神・若年神)
年神様は歳徳神とも言われ、新しい穀物の稔りを約束し、その年の新しい生命力(年魂)を私たちに与えてくださる神様です。お正月は、年神様をお祀りする神事と言え、元来、稲作を守る神を迎える行事でもあります。また年神様は稲の魂であり、ご先祖様の魂とも一体であるとの信仰から、年の始めに各家庭を訪れ家族に幸福を授けます。

氏神様の御札
古来、神社と人々は親子の関係にも似た、氏神(産土神)、氏子の関係を結んでいます。氏子は正月はもとより、初宮詣・七五三参りなど、人生儀礼の事ある度に息災を祈り、成長を感謝する為に氏神様に参拝しました。すなわち、その神社と最も結び付きの深い人を氏子と言い、氏子は氏神様の御札をお受けし、各家庭におまつりします。

竃(かまど)の神様の御札(別名・竃處神・火産霊神)
火は、人に様々な利益を与えると同時に、火災という恐ろしい災いをもたらすため、福災両面を持っています。神代より日本人は、災いを除けた家庭の浄火を大切にしてきました。その清らかな火で、食べ物を調理する場所に宿る神として竃の神を祀ってきました。したがって竃の神様は火の神様であると同時に、火の災いを除ける神様でもあります。地域によっては、神棚でなく竃のあった場所(台所)に神棚を設けてお祀りしているところもあります。

御札の祀り方

神棚にお祀りする宮型には、三社造りと一社造りがあります。三社造りの場合には、中央に天照皇大神宮を、向かって右側に氏神御札、左側に崇敬(すうけい)御札をお祀りします。また、一社造りの場合には、天照皇大神宮、氏神神札、崇敬神札の順に重ねてお祀りします。お神札が増えて、宮型に納められない場合には、棚の上に丁寧に並べても差し支えありません。
年神様、竃神様の御札は、宮型に入る場合は、年神様は氏神様と一緒に向かって右側に、竃神様は崇敬神札と一緒に左側にお祀りします。地域によっては、年神様は年棚や恵方棚を設けてお祀りし、竈神様は竃のあった場所(台所)に神棚を設けてお祀りする場合があります。また、宮型に入らない御札は壁にたてかけたり、お貼りしたりして(鋲は使わない事)、お参りする人から見える様にお祀りします。

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古くなった御札・御守について

一年間私たちをおまもりいただいた古い御札や御守は、粗末にならないよう、神社へお納めします。神社では、納められた古い御札や御守を、浄火によって焼納(お焚き上げ)します。その際は、以下の点にご注意ください。

法隆寺の古札の納札所について

1)御札や御守は、そのまま神社へお納めください。

2)「お正月飾り」や「縁起物」の中には、燃えないもの(陶器・金属・生もの等)を含んでいる場合がありますので、神社の指示に従ってください。

3)人形やぬいぐるみ、陶器製の置き物、観光物産品、カレンダーなどはご遠慮ください。

納める場合は、感謝の気持ちを込めて神社へ参拝いたしましょう。
神棚を清浄にし、新しい年魂の宿った御札をお祀りして清々しく新しい年をお迎えいたしましょう。

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